地下鉄にアイドルの広告を飾る4人の女子大生　自腹で256万円

6日、重慶の地下鉄1号線沙坪壩駅のホームの壁一面を中国の少年アイドルユニット・TFBOYSが「独占」した。セットボードにはメンバーの王源や王俊凱の写真が飾られ、壁にもTFBOYSの曲名が書かれている。重慶晨報が報じた。

同広告を出したのは、王源でも、王俊凱でもなく、ファンの女子大生。「TFBOYSのことをさらに多くの人に知ってもらいたい」という。

同駅の職員は、「広告が出されると、すぐに多くの人が写真を撮っていた。女の子のほか、中年の女性も多い」と紹介。劉さん(23)も 「微博(ウェイボー)でニュースを見て、友人数人と写真を撮りに来た」と話した。

広告会社によると、広告は計72平方メートルに出され、うち53平方メートルが壁に張られた広告。「アイドルの広告をこれほど大規模に出すのは珍しい」という。

8日正午、広告を出した匿名希望の女子大生は取材に対して、「友人3人と一緒に、お金を出し合って出した。友人はみんな女子大生」と語った。

広告は2週間出される予定で、費用は計12万8千元(約256万円)。「お金は4人で割り勘にした。一部は実習で稼いだお金で、一部はお年玉。奨学金も入っている」と同女子大生。

「4人とも奨学金をもらっている。追っかけをしていても、学業に影響はない」といい、アイドルの呼び掛けの下、貧しい山間部の子供達に食事を提供するプログラムに、奨学金を使って参加したこともあるという。

12355青少年相談ホットラインのカウンセラー張境倍さんは、「主流の基準からすると、このような行為はやりすぎ。子供のような行動とも言える。これほどインパクトの強い方法を使うということは、彼女達が自分の存在を証明しようとしていることを示している」と分析している。

また、「心理的成長の過程では、自分の理想となる模範やアイドルが必要。アイドルを追いかける人が多いのは、自分に欠けた部分をアイドルが持っているから。追っかけで、完璧を追求している。親は、子供がアイドルから良い点を見つけ、それが良い影響を及ぼすように、導いてあげなければならない」と、正しい観点でこのような行為を見なければならないことを強調した。（編集KN）

「人民網日本語版」2015年7月10日