2015年7月27日  
 

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南京にとっての日本 (2)

人民網日本語版 2015年07月27日08:01

南京出身の張思為さん(仮名)は、大学1年生の時に初めて日本に旅行に行った。実際の日本は、日本のドラマやアニメを通して知っている日本とほぼ同じであると感じたという。

「親切な人もいれば、冷淡な人もいる。世界のどこでも同じ」と張さん。

張さんは、学校が実施した活動で「南京大虐殺遭難同胞記念館」を見学した時、「驚き、とても悲しい気持ちになった。中国を振興させようという思いもある」としながらも、普段の生活の中で日本の流行文化に接することに影響が及ぶことはなかったという。

それでも、ここは南京。残虐な事件の傷が今でも消えないトラウマとして残り、多くの人の心に影響を与え続けている。

江蘇省の重点中学(中高一貫校)・南京外国語学校は、現地の人々にとって最も理想的な中学の1つで、英語、フランス語、ドイツ語、日本語のクラスがある。公式サイトを見ると、2015年、計320人の新入生を迎えた。しかし、日本語クラスの新入生募集は簡単でない。02年から08年、日本語クラスで学んだという楊蕊さん(仮名)は、「日本語クラスに入る新入生は、毎年15人程度。中日関係の変化に比例して、増えることもあれば、減ることもある」という。

同校の日本語クラスのある教師は、「南京は、中日関係に特に敏感な都市で、南京大虐殺や日本の右翼勢力の歴史を認めない態度などを見て、感情的に、自分の子供が日本語クラスに入るのを望まない保護者もいる」と説明する。

しかし、日本語クラスなどが、今の若者が日本や日本の文化を知るきっかけとなっているのも確かだ。

「中学生にとって、まず影響力をもつのは先生」という楊さんは、「戦争や歴史に対する反省の思いから、同校に日本語教師として来た高齢の日本人先生のことを覚えている。その先生と手紙を交換するようになった。『南京大虐殺を忘れないために毎年空襲警報が出される時には、僕は一人で家に閉じこもり、とてもつらい気持ちになる』と言っていた」と話す。


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