(二)
「自分が考えているのは10年後のサッカー」と金子監督。
しかし、金子監督は、「U16大会は4年に一度開催されるため、10年かけて育てるという考えはなかなか受け入れてもらえない」と感じており、「試合では成績を追い求める姿にあふれている」という。
南京チームのキャプテン李偉さんは、赴任したばかりのころの金子監督について、「日本の子供は『自分で考える』という習慣があるけど、試験のために勉強するという教育を受けてきたからか、私たちは、子供の頃からいつも受身。この差に、金子監督は初めのころ戸惑っていた」と振り返る。
「その後、何をすべきかが分かった」という金子監督は、「ピッチ上で何をすべきか、何をすべきでないかを自分で考える習慣を身に付けるよう教えているほか、自己解決能力を身に付けるよう教えている」とし、「選手たちの熱心な姿勢は、私も見習うところ」と語った。