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金子監督に、指導者としてのキャリアについて聞くと、「日本サッカー協会のオフィシャルサイトを見れば分かるよ」と笑顔で語り、「自己解決能力」という理念を強調した。
金子監督に言われたとおり、日本サッカー協会のオフィシャルサイトを見ると、金子監督が南京に来てから書いたレポートを見ることができた。今年3月のこのレポートには、金子監督の南京での生活や指導状況が記録されている。
レポートを見ると、「車もクラクションも気にしていないのに驚いた」など、中国社会に溶け込もうとする金子監督の努力のほか、「勝利至上主義で、失敗を責め立てることが多く見られるため、育成の重要性を認識してもらうよう努めている」など、育成理念の浸透にも努力していることが垣間見えた。
レポートの最後に、金子監督は、「日本の女子サッカーに対しては、4年前のなでしこジャパンのFIFA女子ワールドカップ優勝、昨年のU‐17ワールドカップ優勝などの成果に多大な敬意と憧れを持って見てくれている。ただ日本のやり方を模して戦えばすぐに勝てるわけでなく、結果に至るまでのプロセスが重要。これらの成果が一朝一夕に達成されたものでなく多くの関係者の努力によるものということを理解してもらえるよう、根気強く説いている」としている。
「人民網日本語版」2015年9月28日