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人民網日本語版>>経済

日本の製造業の「危機」が与える警告 (2)

人民網日本語版 2015年10月22日08:20

第1の時期は明治維新から第二次世界大戦までで、日本が「砦にこもる」ことを中心としていた時代だ。当時の日本製品は中国で「東洋製品」と呼ばれていたが、この時期に日本は近代化の道を歩み始めた。第2の時期は第二次世界大戦終戦から1970年代までで、模倣を中心とした時代だ。日本は経済が壊滅した敗戦国から経済の巨人へと発展を遂げた。第3の時期は70~90年代で、イノベーションが中心だった時代だ。「メードインジャパン」が世界の舞台に登場しただけでなく、次々に神話を生み出し、日本は一躍、米国に次ぐ世界2位のエコノミーになった。最後は90年代以降で、これまでのやり方に固執し古いものを守ろうとする時期だ。模倣にこもることをよしとせず、日本の製造業は頂上から転落して危機に陥ったにもかかわらず、日本企業はいまだに「背水の陣を敷き、あらゆる努力をしてマイナスをプラスに転じ、企業の生き残りをはかる」という現実逃避の心境から抜け出せず、徐々に他国に追いつき、追い越されている。

日本の製造業の危機には、湯之上さんが著書で指摘するような原因があるが、実際にはより複雑な原因がある。国内外の金融通貨政策、労働力市場、文化的心情、さらには国際政治の局面などとも密接な関係がある。客観的にみて、「メードインジャパン」の市場での影響力は今でもなお大きく、技術の研究開発水準とイノベーション能力は引き続きトップレベルであり、世界の製造業の産業チェーンは日本抜きには語れない。老子が「形よりして上なるものこれを道といい、形よりして下なるものこれを器という」というように、日本の製造業の問題は「道」にあるのではなく「器」にある。器の問題は主に自分の殻に閉じこもることが原因で、具体的には技術の研究開発のレベルとイノベーションの方向性が、消費の流行、ビジネスモデル、市場開拓の能力とつり合わなくなることに体現される。また米国や韓国や中国のイノベーションを模倣することもしないといった形に現れる。これではインターネットに関連した画期的な製品を生み出すことができないばかりか、ネット時代の歩みに追いつくこともできなくなる。


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