テレビドラマは今日の社会における大衆メディアにおいて最も影響力がある芸術ジャンルであり、すでに人々の余暇を過ごす文化的活動の中で必要不可欠になっている。しかし、情報爆発という環境でのテレビドラマの制作レベルや生産能力の絶え間ない向上に伴い、人々がドラマを視聴するルートが増え、選択の範囲も広がったため、好みも多様化し、見る目も肥えてきている。(文:劉曄原、鄭璇玉・中国伝媒大学。光明日報掲載)
進む若者のドラマ離れ
1990年代から5年前まで、スマホは人々の余暇生活を完全にコントロールするに至っておらず、テレビドラマやテレビ番組がかつて、大学生たちから最も人気があり、一般的に受け入れられている芸術形式であり娯楽方法になっていた。「80後」(1980年代生まれ)達は「還珠姫 〜プリンセスのつくりかた〜」(原題:還珠格格)の青春萌えが深く印象に残り、「90後」(1990年代生まれ)は「亮剣」のセリフ「死ぬのはわかっている、でも剣を抜く」の熱い愛国精神や「士兵突撃」のセリフ「見捨てない、諦めない」の粘り強い精神が記憶に新しい。その年代において、国産テレビドラマの登場人物の運命、ストーリー展開、セリフ、挿入歌に至るまで若者や学生たちの放課後におけるホットな話題になっていた。しかしながら、ネット動画業界が台頭し「ハウス・オブ・カード 野望の階段」、「ダウントン・アビー」、「星から来たあなた」などの外国ドラマが大衆の目に触れるにつれて、自由を尊び束縛を嫌う若者はテレビの前に座ってドラマが始まるのを待つのに比べてモバイルインターネットでいつでもどこでもドラマを見るためにクリックをするのをより好む。