今年12月初旬までの中国国内の映画興行成績は400億5千万元(1元は約18.6円)に達し、過去の記録を塗り替え、さらに更新している。中でもコメディー映画の活躍は目覚ましく、今年10億元の興行収入をあげた国産映画4作品のうち「港囧(ロスト・ イン・香港)」、「夏洛特煩悩(Goodbye Mr. Loser)」、「煎餅侠(Jian Bing Man)」の3作品がコメディー映画だ。この興行成績の「逆襲」の理由として考えられるのが口コミによるマーケティングで、業界内でも注目を集めている。中国新聞網が伝えた。
スクリーン数の大幅増加で売り上げが拡大
公のデータでは今年12月初旬までの中国国内の映画興行成績は400億5千万元、そのうち国産映画の興業収入は237億2千万元、外国映画は163億3千万元で、国産映画が59.2%を占めている。
特に注目すべきはスクリーン数で、2014年年末の中国における映画館総数は5785館、過去3年間で平均して毎年995館増加しており、全国のスクリーン数は累計で2万6244スクリーンとなっている。
各都市の興行収入の割合を見ると、一、二、三線都市の興行収入は年々下降し続けているが、四線、五線の県レベルの都市は反対に上昇し続けており、「小さな町の青年たち」が興行収入アップの新たな主力となってきている。
国産コメディーの進歩と「口コミマーケティング」の威力明らかに
マーケティングは映画上映において、その興行成績を引き上げる重要な役割を果たす。今年は様々な映画のマーケティング手段から益々多様化する傾向が見られた。中でも「口コミマーケティング」は古くから使われている方法で、以前は宣伝側の多くが有名人頼みの効果で観客動員数を操作してきたが、現在は「自来水(ネットで自発的にできた無報酬による書き込み)」の出現で「口コミマーケティング」の威力が再び明らかになってきた。