このように精子をふるい分けて性別を決めるのは不可能ー専門家が分析
南京大学化学化工学院の趙健偉教授に連絡し、話を聞いたところ、「製品の主要成分を見れば、それらは全くX、Y精子をふるい分ける効能を備えていない。精子をふるい分ける効能がない製品である以上、産み分けができるはずがない」と語った。このような製品は人体に危害は及ぼさないが、使用しても何の効能もないだけであるという。
南京母子保健病院泌尿器・男性科の潘連軍科長を取材したところ、「この製品の謳い文句を総括すると、実際に『x精子は耐酸性、Y精子は耐アルカリ性』だという前提に基づいている」と話す。
以前にある科学者がウサギのX精子とY精子を取り出し、酸性とアルカリ性の2種類の溶液に精子を浸す実験を行なったことがある。しかし結果はX精子とY精子の活動や変化に明確な区別はないことが判明した。また研究者は酸性、アルカリ性それぞれ濃さの違う溶液の中でウサギの精子を処理し、人工授精を行なったところ、生まれてきた子ウサギの性別比率に顕著な区別はなかった。
したがって、既存の研究の観点から現在のところ「x精子は耐酸性、Y精子は耐アルカリ性」という考え方に科学的根拠は全くないと言える。