管理層は総裁、副総裁、最高執行責任者(COO)などで構成された専門家集団で、日常の運営の実務を担当する。
現在、副総裁をはじめとする重要ポストをめぐり激しい争いが行われている。金総裁は、「インド、ロシア、韓国のような大規模出資国との協力は非常に重要だが、AIIBは小規模出資国との協力の重要性も軽視せず、基準に見合った専門的能力を備え、AIIBに貢献できる人材がこうした上級職に就任できるようにする」と述べた。
(2)法定資本金1千億ドル 承認されたのはいくら?
18億ドルがまだ
AIIBは開業したが、さきに決定した法定資本金1千億ドル(1ドルは約117.1円)はすべて承認されたのだろうか。
楼部長は、「1千億ドルの法定資本金はすべて納入しなければならないものではなく、実際に納入する資本金と実際には納入しない資本金に分かれ、納入する分は200億ドル、納入しない分は800億ドルだ。資本金分配の比率は域内メンバーが75に対し域外メンバーは25で、各国の比率は国内総生産(GDP)を踏まえて決まり、各国の納入の意志が尊重される。理事会の同意を得られれば、法定資本金を増額して、域内メンバーの出資比率を引き下げることが可能だが、域内メンバーの出資比率は70%を下回ってはならない」と説明した。
AIIB中国副理事となった財政部の史耀斌副部長は、「現在、メンバー国の中にはそれぞれのGDPに基づいて定められた法定資本金を全額承認していないところもあり、集まった資本金は981億5140万ドルだ。残りの18億4860万ドルはまだ分配が終わっていない」と説明する。