多くの研究データが、リアリティ番組の主なターゲットは中高年者ではないことが分かっている。中高年者は通常、ドラマや歌番組、お笑いなどの番組を好む。しかし、景小驥プロデューサーによると、「『女婿上門了』は、人気芸能人を起用して若い視聴者の好評を博しただけでなく、中高年の視聴者も多かった」という。また、「帯着爸媽去旅行」の番組スタッフによると、「シーズン1のフィードバックを見ると、中高年の視聴者も多い。そのため、シーズン2を引き続き製作するための自信を得た」と話す。
人気芸能人の起用でリアルな関係描く
中国社会科学院世界伝媒研究センターの事務局長、冷凇・副研究員は、「このようなスタイルは、芸能人が一般人を前にした時のリアルな側面を引き出すことができる。どんなに大物の芸能人であっても、両親を目の前にすると、普通の人に戻る。例えば、『帯着爸媽去旅行』で、多くの視聴者が微博(ウェイボー)で、芸能人も両親を目の前にすると、普通の息子や娘になっているとの感想を寄せている。また『女婿上門了』でも、人気芸能人の起用が目立った。それは、男性と妻の両親の関係は、『最も身近な他人』で、男性芸能人は外見は強く見えても内面は弱いのに対し、一般人である妻の両親は外見は弱そうに見えても内面は強い」と分析する。
景プロデューサーは、「リアルな人間関係が番組の成功のカギ。『女婿上門了』では、男性芸能人3人が妻の両親を失望させたり、怒らせたりしたものの、最終的に、心温まる結果を得ることができた。『親孝行は正しい価値観へと導く』という番組のコンセプトが、視聴者やネットユーザーの間で『発酵』していった。17日の最終回で、俳優の沈騰(シェン・テン)、王祖藍(ウォン・チョーラム)、鄒市明(ゾウ・シミン)の妻が一緒に登場して、3人が妻の両親と3カ月一緒にいた成果を見た。ネット上では無数の『いいね!』が寄せられた。そのことが一番うれしかった」と語る。
「人民網日本語版」2016年1月22日