張璐さん
通訳の基準については、周恩来総理が定めた「16文字」ルール「站穏立場、熟悉業務、掌握政策、厳守紀律(立場をしっかりわきまえ、業務に習熟し、政策を把握し、紀律を厳守する)」が採用され続けている。通訳業務に関しては、両会の通訳として認められるためには、「完璧・正確・合理的・分かりやすい」通訳レベルが求められている。
基礎訓練をしっかり行うことのほか、通訳には突発的事件へのとっさの対応力が求められる。2010年の両会では、時の温家宝総理が、楚辞(そじ:その時代の詩形式)の「離騒(りそう)」から、「亦余心之所善兮,雖九死其犹未悔。(自分の信条を貫けば、九死を受けても後悔はない)」という名句を引用した。この時通訳・張璐さんは、巧みで機転の利いた通訳で人々を唸らせ、広く注目される大スターとなった。話をもとに戻すと、本当の実力や能力がない人間が、世界中のメディアを眼の前にして総理の通訳をすることなど、決してあり得ないということだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年3月7日