第12期全人代第4回会議の記者会見が8日10時にメディアセンターで開かれ、王毅外交部長(外相)が「中国の外交政策と対外関係」について中国内外の記者の質問に答えた。
ロイター記者の南中国海に関する質問に対し王部長は、「南沙諸島は中国固有の領土であり、中華民族の子孫である限りこの土地を守る責務がある。中国はかつて新たな領土を求めたこともなければ、今後もそうすることはない」と述べた。
王部長は、「中国が自国の島礁で防御目的の施設を建設することは、国際法の自存権と自衛権の行使に当たる。中国は南沙諸島に最も早く武器を配備した国でなければ、武器を最も多く配備している国でもなく、ましてや軍事活動が最も頻繁な国でもない。現在軍事化について論じているが、軍事化というレッテルは中国ではなく、中国よりも貼るのにふさわしい国があると思う」と述べた。
王部長は、「中国は南沙諸島で必要な防御目的の施設を建設するほか、より多くの民間用の施設を建設し、国際社会に向け公共財を提供している。これらの施設は建設中で、完成し条件を備えた後、中国は当然ながらこれらの島礁に外国の記者を含む各方面の記者を招くことを検討する。
航行の自由の問題について言及した際、王部長は、「南中国海の最大の沿岸国である中国は、南中国海の航行の自由を最も願っている。実際には、中国と当該地域諸国の共同の努力により、南中国海は現在世界で最も安全かつ自由な航路の一つになっている。ここで注意しておきたいことは、航行の自由とは横暴な航行の自由という意味ではない。南中国海とアジアを撹乱しようとする者がいれば、中国はこれを承知しないし、当該地域の圧倒的多数の国も、これを認めないだろう」と指摘した。
「南中国海の平和と安定維持に向けた中国のさまざまな積極的な努力」について王部長は、「中国は中国―ASEAN海上協力基金を設立し、40以上の協力プロジェクトを展開してきた。中国は南中国海における行動規範(COC)の協議を積極的に推進しており、2つの合意文書にまとまり、協議を『重要かつ複雑な問題』という新たな段階に推し進めている。中国はまた『海上におけるリスク管理の予防的措置』の制定を自ら提案し、特に『海上緊急事態外交ホットライン』、『海上共同捜索・救助ホットライン』の早期設置を提案している。これらは十分に中国側の誠意を示している。しかし、これらの取り組みは一部の国の干渉と妨害を受けており、それほどスムーズには展開されていない」とし、「中国はASEAN諸国と共に、南中国海の平和と発展の大局を共に維持する能力と自信を完全に有している」と述べた。(編集IM)
「人民網日本語版」2016年3月8日