過去12カ月間の順位の低下幅が大きかった都市をみると、ブラジルのリオデジャネイロは52位下げて113位になり、生活コストはニューヨークの約半分になった。16年の五輪開催都市であるリオには、観光客48万人が訪れるとみられ、報告は、「現地の相対的な生活コストの大幅低下は、観光客にとっては朗報になる」としている。
一方、18年にサッカーのワールドカップが開催されるモスクワは、低下幅が最大の都市になり、63位下げてリオと並ぶ113位に落ち込んだ。ロシア第2の都市のサンクトペテルブルクは51位低下し、生活コストはウクライナのキエフにほぼ並んだ。
約17年の歴史をもつ同報告の作成に関わったジョン・コープステークさんは、「2015年のような変動の多い年に遭遇したことがない。商品価格の低下が一部の国をデフレ圧力に直面させ、通貨安に陥った国は、デフレ・スパイラルに直面することになった」と話す。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットは毎年2回、世界の生活コスト調査を行っており、93カ国140都市の160品目・サービスを対象に、400を超える商品の価格を調べる。基準となる都市ニューヨークのコスト指数を100として他都市のコストを数値化する。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年3月11日