劣悪きわまる労働環境が原因で、中国人研修生は日本から「逃げる」選択をした。あるいは、研修先の企業を辞め、「不法滞在者」となり、より条件の良い働き口を探した。2015年、日本国内で行方不明になった外国人研修生は5803人に上り、うち中国人は3116人と最多を占めた。
中国人研修生は、「お金を十分に稼げない」、さらには「技術を十分に習得できない」という壁にぶつかっている。彼らの多くは、日本人が就こうとはしない技術レベルの低い就業ポストの人材不足を補っているが、このような簡単な単純作業の繰り返しでは、技能の向上はまず期待できない。2014年に帰国した四川出身の研修生は、日本の企業からの仕事のオファーを拒んで帰ってきた。というのも、朝から晩まで一日中貝殻を剥く作業は、日本の食品に関する先進知識を学ぶという初志とあまりにもかけ離れていたからだ。
日本政府が組織した専門家チームは、これらの問題を解決するために調整を実施し、外国人研修生が日本人と同等またはそれ以上の給与水準を確保できるよう、2016年中に監督管理機関を立ち上げることとした。日本の高齢化がここ数年ますます加速し、このほど初めて人口のマイナス成長が現れたことから、外国人労働力に対する日本の需要は、もはや言うまでもなくなった。特に、5年前の東日本大震災によるダメージや2020年東京オリンピック開催に伴い、日本が研修生制度をめぐる問題を効果的に解決しなければ、労働力不足という苦境に陥ることは間違いない。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年3月22日