より重要なことは、今年になってから、中国経済の潜在力の大きさや柔軟性の高さといった優位性が徐々に顕在化していることだ。最新のデータをみると、16年3月には製造業購買担当者指数(PMI)が景気・不景気のボーダーラインとなる50%を超えた。また最近の上場企業の年次報告から多くの産業や企業で利益が増加していること、状況が好転していることがわかり、中国経済が生産能力の淘汰と在庫の消化を進めると同時に、新たな成長のエネルギーが空白を埋めつつあることがうかがえる。
「大を得る者は小を兼ねることができる」ということわざがある。中国の経済運営の全体的安定、長期的好転という基本的側面は変わらない。1990年代以降、中国国債の信用格付けは緩やかに上昇し続けてきた。スタンダート&プアーズは「BBB」から「AA-」に引き上げ、ムーディーズは「Baa1」を「Aa3」とした。現在の格付けはどちらも上から4番目だ。国際金融危機が発生した後、世界の主要エコノミーが最も困難な時期にある中でも、中国の格付けは上昇を続けている。
世界2位のエコノミーで世界一の貿易国である中国は、これまでずっと世界で最も重要な成長のエンジンであり安定へのパワーだった。グローバル経済が全体として復興への力を欠き、弱体化する中でも、15年の中国のグローバル経済への貢献度は25%を超えた。西側の格付け機関が見通しを引き下げたことに対し、中国は平常心で臨み、信頼とエネルギーをもって自分自身のことをしっかりやっている。改革のエネルギーで成長の潜在力と活力をかき立て、発展の視点と全面的な視野で当面の国内外の課題に対処し、中国経済の「2つの中の上」(経済の中高速成長、産業の中の上レベルへの発展)によって世界により多くのプラスのエネルギーを与える貢献をしている。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年4月5日