、中国企業が最近6千人の団体で韓国・仁川を訪れ、ビールとフライドチキンのパーティを開催したのに続き、今年5月にはソウルでも同じようなイベントが行われる予定だ。ソウル市と韓国観光公社は同29日、南京中脈科技発展有限公司の社員8千人が5月5日から13日にソウルを訪れる予定で、ソウル史上最大規模の団体ツアーになることを明らかにした。ソウルは約200億ウォン(約19億5千万円)の観光収入を見込む。「環球時報」が韓国紙「中央日報」3月30日付きの報道を引用して伝えた。
同公司の社員が30日に述べたところによると、同公司は1千人規模の団体での韓国観光旅行を予定しているが、詳しいことはまだ明らかになっていないという。
ソウルは、この大規ツアーは数年前から重点プロジェクトとして推進してきたMICE推進政策の成果だとする。MICEとは会議、観光の奨励、国際会議、展示イベントの意味で、それぞれの英語の頭文字を取った。同公社によると、MICEのため韓国を訪れた観光客の消費額は一般の観光客の1.8倍に上る。またMICEは雇用を生み出すペースが、製造業の2倍、情報技術(IT)産業の5倍になる。
韓国紙「朝鮮日報」の3月30日付報道では、ソウルは昨年、中東呼吸器症候群(MERS)の影響で外国人観光客が激減した後、特に中国人団体客の呼び込みを重視するようになり、朴元淳市長自ら北京、上海、杭州などを訪問した。その結果、今回の8千人規模の団体が韓国を訪れるこ運びとなった。韓国観光公社とソウル市は今年1千人以上の「激励団体ツアー」が30から40あるとみる。韓国は中国からの観光ツアーの呼び込みで魅力的な条件を出しており、さきには仁川市とフライドチキン企業が中国人6千人の団体ツアーのビール・フライドチキンパーティの費用を肩代わりした。
分析によると、中国人の団体ツアーが韓国に集中する主な原因は地理的に近いことと、中国語圏には韓流文化の影響が広がっていることだ。韓国の慶煕大学の李忠基教授は、「韓流はいずれ人気が後退していくはずなので、韓国は大規模団体ツアーを継続的に呼び込める体験型観光プロジェクトの開発を急がなければならない。また会議の会場、ホテル・旅館といった設備面の改善が必要だ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年4月2日