最近のある研究では、慢性の非伝染性疾患のリスクが高まっていることは、世界の人々の平均身長が高くなっていることと関係があることが分かったという。また、背が高い人は、心血管疾患や2型糖尿病にはなりにくいものの、ガンにはなりやすいという。広州日報が報じた。
ここ数十年で、平均身長が大幅に高くなり、オランダに至っては、150年前の先祖たちと比べて20センチも高くなった。
ドイツポツダムの人類栄養研究所のシュルツェ教授は、「流行病学の関係データによると、身長が6.5センチ高くなるごとに、心血管疾患で死亡するリスクが6%下がるものの、ガンで死亡するリスクが4%高くなる」と指摘している。研究者らは、「成長期に成長ホルモンやインスリン様成長因子の産生や活性が高かったり、栄養過剰な場合に成長が促進されて高身長になる。これにより、体がインスリンに対して敏感になり、脂質の代謝にも影響が及ぶ」と考えている。糖尿病と代謝病の研究を専門に行うヘルムホルツ研究所のステファン教授は、「背が高い人はインスリンに敏感で、肝臓の脂肪が少ない。それが、背が高い人が心血管疾患や2型糖尿病になるリスクが低い理由かもしれない」としている。
最近の研究結果もこれまでのデータと一致しており、背が高い人は、脂質代謝の乱れに強い抵抗力を持っている。しかし、IGF-1/2の触媒作用やそのほかのシグナルのルートは、ガンのリスクの上昇と関係がある。特に乳ガンや結腸ガン、悪性黒色腫など。研究者は、これは細胞の成長の過程で、永久性の触媒を経験したからと見ている。研究結果によると、そのような状況は、心血管疾患や2型糖尿病のリスクの低下につながるものの、ガンのリスクは上昇してしまう。 (編集KN)
「人民網日本語版」2016年4月15日