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米軍艦が再度南沙に進入 専門家「強硬策を取る方法は受け入れない」

人民網日本語版 2016年05月12日13:29

国防部(国防省)ウェブサイトの情報によると、米海軍のイージス駆逐艦「ローレンス」が中国政府の許可を得ずに、中国の南沙(英語名スプラトリー)諸島の島・礁近海に不法進入した。中国軍は直ちに対処行動を取り、米軍艦に対して識別、警告、排除を行った。軍事専門家の徐光裕氏は人民網の取材に「南中国海において中国の権益維持の決意は強く、強硬策を取る米国の方法を、われわれは断じて受け入れない」と語った。人民網が伝えた。

■強硬策で臨み南中国海をかき乱す米側の方法を、われわれは断じて受け入れない

米海軍のアーレイ・バーク級イージス駆逐艦「ローレンス」は10日、中国の南沙諸島近海に進入した。米軍艦による南中国海巡航は昨年10月以来3回目、今年に入ってからは2回目だ。以前米軍はイージス駆逐艦「ラッセン」と「ウィルバー」をそれぞれ南沙諸島の渚碧(スービ)礁と西沙(英語名パラセル)諸島の中建(英語名トリトン)島周辺海域にそれぞれ進入させた。

徐氏は「イージス駆逐艦『ローレンス』は満載排水量が8000~9000トン前後で、米軍の主力軍艦だ。同艦のミサイル垂直発射システムは96もの発射機を搭載しており、われわれのミサイル駆逐艦より火力が大きいが、われわれの軍艦2隻があれば火力は完全に上回り、米軍が同艦を南中国海に派遣してもシンボリックな役割しか果たさない」と指摘した。

中国国防部(国防省)の楊宇軍報道官は10日「中国軍は直ちに対処行動を取り、海軍航空隊の『殲-11』戦闘機2機、『運-8』警戒機1機を緊急発進し、当該海域で哨戒活動を行った。ミサイル駆逐艦『広州』、ミサイル護衛艦『綿陽』、護衛艦『臨汾』は直ちに米軍艦に対して識別、警告、排除を行った」と表明した。

徐氏は「中国軍が今回兵力を増加して米軍艦を追い払ったことから2つの意図が見てとれる。第1に、この地域で権限を維持する中国の決意は強く、強硬策を取る米側の方法を、中国側は断じて受け入れない。第2に、このような挑発行為はかなり危険であり、適切に処理しなければ偶発的衝突が生じ、誰も見たくない状況を招く可能性が高いというメッセージを米側に発した」と指摘。

「中国の領土主権を守る問題においては、真っ向から対立して、寸土も譲ってはならない。ひとたび弱みを見せれば、その結末は大変深刻なものになる。米国の挑発行為に対して、われわれは2つの方法を同時に進めるべきだ。まず、外交・国際世論面の活動を強化する。次に、軍事面で釣り合う強硬姿勢を取る。米国はいわゆる『航行の自由』作戦を常態化すると公言しているが、その経済コストとリスクは非常に高いため、持続は困難だとの見方がある。したがって、われわれは徹底的にやり抜いて初めて、米側を妥協に追い込むことができる」と述べた。(編集NA)

「人民網日本語版」2016年5月12日

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