中国国務院新聞弁公室は13日、白書「中国は南中国海におけるフィリピンとの争いの交渉による解決を堅持」を発表した。人民日報は「鐘声」署名論評で「中国は厳かに国際社会に表明する。長期の歴史過程において、中国は南中国海に対する主権及び南中国海における権益を確立した。中国人は早くから南中国海諸島の主となった」と指摘。人民日報が伝えた。
「2013年にフィリピンのアキノ政権が中国との南中国海の争いについて一方的に申し立てたいわゆる強制的仲裁は、矛盾だらけの茶番だ。中国は当初から『受け入れず、参加しない』立場を明らかにした。地域の平和と安定を重視する域内外の国々は、交渉と協議による争いの解決を堅持する中国の立場を支持する声を次々に上げた」とした。
論評はまた「第三者による紛争解決制度と比べ、交渉と協議による方法は複雑で敏感な領土及び海洋境界画定紛争の解決において一層優れている。後者は各国の自主的な意向と主権平等の交渉による結果を最も良く体現し、当事国国民に最も受け入れやすく、衝撃も最小に抑えられる」とした。
論評は「長年、中国は終始歴史的事実の尊重を踏まえた、国際法の原則に基づく、交渉と協議による争いの解決を探るとともに、関係国と積極的な努力を払ってきた。2002年に中国とASEAN10カ国が調印した『南中国海における関係国の行動宣言』第4条は『関係各国は1982年の国連海洋法条約を含む一致して認められた国際法の原則に基づき、直接関係する主権国の友好的な協議と交渉によって、領土と管轄権の紛争を平和的方法で解決することを約束する』と明確に定めている。また、中国はフィリピンなどの国との一連の二国間文書において、南中国海に関する争いの交渉と協議による解決という共通認識にいたるとともに、第三者による紛争解決方法を明確に排除した」と指摘。
「新中国成立後の60年余りで、中国は陸上国境を接する14カ国中12カ国と歴史的事実と、国際法の基本準則に基づく二国間協議・交渉によって、歴史の残した国境問題を公正かつ合理的に解決し、陸上国境線の約90%を画定した。こうした隣国には大国もあるが、より多くは中・小国であり、『大国が小国を欺く』『力を頼みに弱者を虐げる』と中国を非難した国は1つもない。中国は大・小国一律平等原則の忠実な擁護者であり、一貫して主権平等、相互尊重を基礎に、国境問題を話し合いで解決してきた」とした。
論評は最後に「中国は交渉と協議による争い解決の扉を常に開けている。交渉と協議は争い解決の唯一の出口だ」と強調した。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年7月15日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn