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中国でジョギングブーム 背後に大きな商業的価値

人民網日本語版 2016年10月03日14:53

ジョギングは今や世界中で大人気のスポーツだ。14億の人口を有する中国でも、ジョギングで体を鍛えることが徐々にブームとなっている。市場調査会社ニールセンが今年初めに発表したデータによれば、中国の回答者の70%が、「一番好きな運動はジョギング」と答えた。上海長距離走行協会が発表したデータによると、長距離走行レースに参加したことのある中国人はすでに90万人を超えたという。人民網が伝えた。

ジョギング人気で、ジョギング消費も一層熱を帯びている。アリババ(阿里巴巴)体育集団が発表した今年上半期のネット通販サイトの天猫商城(Tmall)と淘宝(タオバオ)におけるスポーツ関連消費データでは、ジョギング消費は65億元(約987億円)に達し、サッカーやバスケットボールなどの人気スポーツのはるか上だ。それが中国のジョガーたちはウェア、シューズ、その他の消費財にかけたお金にすぎない。ここ数年、ジョギングのイベントがますます増加し、インターネット技術がますます発達するのにともなって、ジョギングから派生した産業チェーンもますます長くなっている。ここから、中国ジョギングブームの背後に巨大な商業的価値が潜むことがうかがえる。

▽中国でジョギングはなぜこれほど人気か

中国人の生活レベルの向上にともない、健康に気をつける人がますます増えてきた。2011年には国内総生産(GDP)の一人あたり平均が5577ドル(約59万5396円)に達し、15年は8016ドル(約81万2662円)に増加した。調査によると、平均GDPが5千ドル(約50万6900円)を超えた国では、ジョギングをする人が大幅に増えるという。中国のジョガーは都市人口が主要な層で、これは都市に暮らす人々は仕事がハードで、生活リズムが目まぐるしく、体を鍛える時間が取れないという状況と大きな関係がある。ジョギングはどこでもいつでもでき、都市の人々のスポーツとして、ワークアウトとして、最適だものと言える。

ソーシャルネットワーキング・サービス(SNS)の隆盛により、ジョギングは一部の人々の「見せたい」ニーズを満足させてもいる。ジョギングに関するすべてを友人と共有し、たくさんのジョガーが友人に「そそのかされて」ジョギングを始めたという。またSNSは大勢のジョガーにとって走り続けるエネルギーを与えるものでもある。みんなが走っているのに、自分一人だけ走らずにいれば仲間に入れない。

▽長距離走行イベントがジョギング消費の「沸騰」を後押し

走る人が増えれば、ジョギング消費が企業の金鉱脈になる。ジョギングアプリケーション「阿甘跑歩」(ランアゲイン)の共同創設者・蔡■(災の火が邑)さんは取材に答える中で、「目下、中国のジョギング消費の圧倒的多数は初歩的段階に集中している。ウェアを調達する、イベントに申し込む、他都市でのイベントに参加するために移動・旅行する、トレーニング商品を購入するというのが、消費の主な方向性で、中国人ジョガーはウェアの調達に一番お金をかけている」と指摘した。

スポーツウェアやスポーツ装備を購入するだけでなく、ジョガーの多くが自腹を切って他都市でのイベントに参加したいと考えており、そうなると参加費、移動の交通費、宿泊費がどうしても必要になってくる。「2015年中国ジョギング人口調査研究報告」によれば、経験豊富なジョガーは他都市でのジョギングイベントに毎年平均3.7回参加し、そのための出費が3746元(約5万6897円)に上り、全体ではジョギングに毎年約6935元(約10万5334円)を使う。よくマラソン大会に参加するジョガーの90%が他都市での大会に参加したことがあり、海外での大会に参加したことがある人も9%いた。

消費のバージョンアップにともない、「ジョギングプラス旅行」が徐々に人々の視界に入ってきた。河北省衡水市は2012年に第1回マラソン大会を開催したところ、観光収入が300%増加した。マラソンイベントが都市観光産業にもたらす巨大な推進力を意識する都市がますます増えている。


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