街頭でさまざまな方式で反DVに関する宣伝普及活動を行う河北省衡水市中級法院勤務の警官(撮影:張婧)。
○「保護命令」を申請する男性は「一人前の男」ではない?
従来の考え方では、DVの被害者と言えば女性だった。しかし、社会情勢の変化にともない、男性がDVの被害者になるケースもだんだんと増加している。とはいえ、現実の社会では、男性がDVの被害に遭っているという事実は軽視されがちで、被害者である男性の多くは、メンツを失うのを恐れて声を挙げることはしない。このため、人身安全保護を求める男性のDV被害者は極めて少ない。
このような状況について、一部のネットユーザーは、傍観者の立場から、「人身安全保護を求める男性は、一人前の男とは言えない」という考えを示している。その一方で、今回の申請を肯定的に見る人もおり、「より多くの男性が反DVの声を挙げるきっかけとなるだろう」と評価している。
張新年・弁護士は、「男性が人身安全保護を申請するという状況から、家庭内で雑多な争い事が起こった時、暴力など非理性的な手段ではなく、法的手段でそれを解決しようとする人がだんだんと増えていることが見て取れる。これは、人々の法律に対する考え方の変化を反映している」と指摘した。
数年前から、DVは、人々が広く関心を抱く問題となっている。全国婦女連合会が以前に実施した調査結果によると、中国の2億7千世帯のうち、約30%の家庭でDVが起こっているという。
張弁護士はこれについて、「反DV法が施行されたことで、DVの予防・抑制に関して強力な法的根拠が得られた。同法は、男性・女性の区別なく、家庭の全構成員を平等に扱っている」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2016年12月8日
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