新疆文物考古研究所は今年7−9月にかけて、アルタイ山脈南麓の吉木乃県通天洞遺跡の発掘調査を行った。400点以上の石器、哺乳類の化石、陶器の欠片、銅器などが出土した。同遺跡には旧石器時代、青銅時代、鉄器時代早期など、異なる時代の文化が堆積している。新疆で旧石器時代の文化遺跡が発見されたのは今回が初だ。新華社が伝えた。
先ごろ開かれた2016年新疆文物考古成果報告会では、新疆文物考古研究所の于建軍研究員がチームの最新の研究成果を発表した。放射性炭素(C14)年代測定法により、これらが今から4万年以上前の旧石器時代の遺物であることが判明している。石器の多くが珪質岩と石英岩で、それらの石器の特徴は同類のムスティエ文化の石器と一致しており、旧大陸西側、旧石器中期から後期の過渡的段階の文化的特徴を示している。中国の旧石器時代の発掘調査において極めて珍しい発見と言えるだろう。
ムスティエ文化は、欧州、西アジア、中央アジア、北東アフリカの旧石器時代中期の文化で、約15万年前に始まり、3万5000年前から8万年前に繁栄し、石を用いて細かく細工された削器や三角形の尖頭器が特徴的。この文化とともに生存していた人類のほとんどはネアンデルタール人だとされている。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年12月22日
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