• 十九大
2017年11月9日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

政治|経済|社会|文化|中日
科学|写真|動画|対訳|企画
Apple新浪ツイッターFBLINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

不祥事多発の日本製造業、隠された真の原因とは? (3)

人民網日本語版 2017年11月09日09:15

経済協力開発機構(OECD)は以前、日本の終身雇用制、年功序列制を「経営神器」と絶賛したが、それは既に過去の栄光となっている。多くの派遣社員からなる非正社員の数が現在、従業員全体の40%を占めるようになっており、それが原因で、従業員らが会社で居心地の良さを感じることはできず、企業の技術進歩、商品の質などの軽視につながっている。

正社員であっても、会社の経営・業績が悪化し、経営スタイルの移行を図っているため、首を切られる可能性があり、自分の会社の質の管理を向上させようという熱意が冷めている。加えて、熟練した技術を誇っていた「団塊の世代」が次々に退職し、日本の企業の品質管理のレベル低下が続いている。

最後に、企業経営者の高慢な態度も品質問題続出の主な原因だ。

神戸製鋼を例にすると、1999年に総会屋への利益供与事件が発覚し、06年には加熱炉やボイラーなどから大気汚染防止法の基準値を超える窒素酸化物(NOx)と硫黄酸化物(SOx)を排出しながら、データを改ざんし、それが発覚したにもかかわらず、歴代管理層はそれらの教訓を生かし、リスク管理を強化することはできず、逆に、不正を隠蔽し、社会的責任や監督義務をあるべき位置に置いてこなかった。

神戸製鋼とほぼ時を同じくして発覚したのが、自動車メーカー・日産の不正問題で、同社の西川広人社長は10月2日に、資格がない従業員に完成車検査をさせていたとして、謝罪会見を行った。各界から非難を浴びたものの、このような傲慢な態度は企業経営にまで深く根を張ってしまっている。「日本経済新聞」は、「日産は不正発覚後も、資格がない従業員に完成車検査をさせていた」と報じている。日本の企業、特に、一部の大企業の「腫瘍」は既に深刻なレベルに達しているのは明らかだ。

崩壊しつつある社会の基礎

企業そのもののほか、不正の背後には深い社会的要因もある。これまで、日本の製造業が改善を続け、繁栄するのを支えてきた社会の基礎が崩れているのだ。

まず、1960、70年代以降、日本の繁栄の要因となった企業家の精神が日に日に消えている。

松下幸之助や盛田昭夫、本田宗一郎などのように、大企業を起こし、築き上げる人物が長年登場していない。日本の製造業全体は90年代のバブル崩壊以降、「攻撃」から「守り」の姿勢に転じた。


【1】【2】【3】【4】

コメント

最新コメント

アクセスランキング