第二次大戦中、日本に強制連行され秋田県の花岡鉱山で過酷な労働を強いられたとして、中国人の元労働者2人と遺族ら計17人が、国に謝罪と損害賠償を求めた民事訴訟裁判が28日、大阪地方裁判所で行われた。共同通信社の報道を引用して参考消息網が報じた。
裁判では、生存者で原告の李鉄垂さん(94、河北省出身)が証言を行い、過酷な労働を強いて、多くの犠牲者が出たことについて日本は責任を負わねばならないと訴え、損害賠償を求めた。1944年4月、李さんは旧日本軍に捕まり、花岡鉱山に連行された。李さんは時折涙ぐみながら、1日15-16時間働き、草を食べて飢えをしのいだと、思い出すだけでもつらい当時の様子を語った。
報道によると、李さんも中国人労働者らが一斉蜂起した「花岡事件」に参加した。李さんは、「犠牲者があまりにも多く、過酷な労働に耐えられなかった」と語った。
報道によると、李さんは暴動後に近くの山に逃げ込んだものの、すぐに捕まり、その時にこめかみにかすめた銃弾の傷痕や、爪の間に竹串を入れられるなどの拷問を受けた傷跡が今でも残っている。労働者は日本の敗戦後に解放され、李さんは家業である農業を継いだものの、後遺症に悩まされ、決して順調ではなかった。李さんは法廷での証言後、記者会見し、「必要な食べ物や服がない状態で過酷な労働を強いられたことを思い出すだけで、はらわたが煮えくり返る」と語った。
報道によると、花岡事件では、拷問などを受けた中国人労働者計400人以上が死亡した。原告側は裁判で、日本政府は連行した中国人の健康管理や保護を怠ったと訴えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月30日
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