人工知能(AI)が豚1頭の一生分の運動データを記録し、200キロ歩かなければ出荷させなかったり、子豚のエサの食べ具合や声をリアルタイムで識別し、その健康レベルをチェックするなど、一見するとまるで夢のような話に聞こえるAI養豚だが、すでに中国の一部の企業で試験的に利用されている。
アリババ・グループ(阿里巴巴)のクラウドサービス企業「阿里雲(Aliyun)」の胡暁明総裁は7日、上海市で「当社と四川特駆集団が協力するスマート養豚プランで、雌豚は1頭あたり毎年子豚を3頭多く産むことができ、死亡率が3%低下する。画像認識技術により、豚1頭ごとにファイル管理されている」と話した。
説明によると、AI技術と全天候型感知システムの応用により、品種、年齢、体重、エサの食べ具合、運動の頻度、履歴、免疫状況などの「豚データ」が完全に記録され、かつ行動の特徴や飼料要求率(FCR)などの分析に用いられる。また音声の特徴と赤外線温度測定技術により、豚の体温、咳、声などにより罹患状況を判断し、感染症を予防できる。
阿里雲は上海で7日、「ET農業ブレーン」を発表し、AIと農業の深い融合を目指すと発表した。説明によると、同システムはすでに養豚、リンゴやメロンの栽培に応用されており、デジタル記録作成、全生命周期管理、スマート農業分析、全リンクトレーサビリティなどの機能を持つ。近い将来にはザクロ、レタスの栽培に使用される。
胡氏は、「例えば閻良メロンのプロジェクトでは、すべてのメロンのQRコードにより、その日照時間、降水量、栽培時期など詳細な情報を見る事ができ、最高のタイミングで収穫できる。過去のデータをスマートに分析することで、ET農業ブレーンは整った知識バンクを構築し、農家に種まき、施肥、耕作を指導し、最良の選択を提供する」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年6月14日
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