微小重力の環境での製造過程における粉末材料の効果的なコントロールが、世界的な難題になっている。中国科学院が18日に発表した情報によると、中国科学院空間応用工程・技術センターの科学研究者がスイス・デューベンドルフで欧州無重力機を使い、世界初の微小重力の環境におけるセラミック材料立体フォトエッチング成型技術実験、中国初の微小重力の環境における金属材料鋳造技術実験に成功した。これらの実験を通じて、多くの良好なセラミック・金属製造サンプル、豊富な実験データが得られた。科技日報が伝えた。
今回の実験では28回の微小重力、2回の月重力、2回の火星重力飛行を行った。搭載された2つの装置は、セラミック材料と金属材料を対象に事前に計画されていた製造任務を行い、10点のセラミックサンプルと8点の金属サンプルを製造した。
世界的に広く採用されている繊維状材料は、宇宙製造の主な材料の形態となっているが、成型の精度と表面平滑度が低いことから、応用の潜在力には限度がある。そこで中国科学院宇宙製造技術重点実験室は、準固体サラミックペースト材料を自主開発。この材料を使うことで製造の過程における材料の形態の安定性を効果的に保証し、微小重力の環境における粉末材料の高精度成型に新たな技術方針を提供した。将来的に半導体、光学部品、MEMS(微小電気機械システム)などの宇宙探査任務におけるその場でのスムーズな製造を実現する見通しで、また月資源の利用に新たな技術方針をもたらした。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年6月19日
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