中国科学院が25日に発表した情報によると、宇宙実験室「天宮2号」に搭載されている世界初の宇宙で稼働する冷原子時計(Cold atomic clock)が軌道上の2年弱の期間内に、計画されていたすべての試験任務を完了した。誤差が3000万年に1秒という予定の目標を達成し、人類の宇宙における時間測定の精度を1−2桁分高めた。この成果は24日、英「ネイチャー・コミュニケーションズ」誌に掲載された。新華社が伝えた。
微小重力環境で高精度原子時計を稼働させることには重要な意義がある。基本的な物理の原理を検証・実験し、かつ高精度の測位システムを発展させることができる。
冷原子時計は2つのエネルギー準位間の遷移信号を参考周波数とし信号を出す高精度時計だ。レーザーにより原子の温度を絶対零度付近に下げることで、原子エネルギー準位の遷移周波数が外界から受ける影響を減らし、さらなる高精度を実現する。
天宮2号は2016年9月に打ち上げられ、順調に飛行軌道に乗った。中国科学院が担当する有人宇宙事業宇宙応用システムは天宮2号で、世界の科学の先端とハイテクの発展方向を示す14種の宇宙科学・応用任務を展開した。これには世界初の宇宙で稼働する冷原子時計が含まれた。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月26日
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