お手洗いにある鏡の前で、徐涛さんは悠々とした動作で顔を洗い、化粧水に続き、美容液、アイクリーム、フェイスクリーム、日焼け止めクリームをつけ、仕上げにファンデーションを塗って眉を描いた。鏡に映る美しく変身した自分を確認すると、彼は満足した様子で自宅を出て出勤した。都市快報が伝えた。
これは、毎朝彼が出勤する前のありふれた一コマだ。1993年に杭州で生まれた徐涛さんは、スターでもなければ、ネット有名人でもない。しかし、彼こそが、つい最近誕生したネットワーク新語「精猪男(美容男子)」そのものだ。この1年間、彼は自分の顔の手入れにかなりのお金をつぎ込んだ。スキンケア・メイクアップ用品に費やした額は、ほぼ3万元(約50万円)に上ったという。
「95後(1995年以降生まれ)」男性の美容関連消費についての調査報告によると、彼らは今や、最もオシャレ好きな男性グループとなり、5人に1人はBBクリームを所持しており、男性美容市場は大きな盛り上がりを見せている。
〇出勤前に30分のお化粧タイム
徐涛さんは、某EC企業に勤めており、身近な友人たちからは、かなり極端な「美容フリーク男子」とみられている。毎朝、出勤前の30分間、彼は決まったやり方をきっちり守って、スキンケアやメイクアップを行う。左右の眉毛はきっちりと整えられ、少しの乱れも許されない。
徐家の洗面所の棚には、30種類以上のスキンケア・メイクアップ用品がきれいに並んでいる。それらを見渡せば、クリニークのモイスチャライジング ローション(乳液)やランコムのジェニフィック アドバンスト(発酵美容液)からSK-II のフェイシャルトリートメントエッセンス(化粧水)、アルマーニのファンデーション、ジョーマローン ロンドンの香水まで、各有名ブランドの人気商品がずらりと揃っている。
彼は最近、超高級ブラントと言われる「DE LA MER(ドゥ・ラ・メール)」にハマっている。同ブランドの50ミリリットル入り美容液「ジェネサンスドゥ・ラ・メール」は、国内価格がなんと4100元(約6万7千円)。彼自身の言い方では、注文するときも、少しも躊躇はしなかったという。
家で美容にいそしむ以外に、徐涛さんは美容院の常連でもあり、2週間に1度は店を訪れ、ディープクレンジングをしてもらう。このように、ありとあらゆる費用を計算に入れると、彼が自分の顔の手入れに費やすお金は、年間3万元を上回る。
だが、彼は、同年代の男性と比べて自分が特別だとは感じていない。というのも、周囲にも、自分と同じような「美容男子」が増える一方だからだ。
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