北京、地下鉄総距離が442キロに 1日1千万人の利用見込む
今月、北京市内を走る地下鉄16路線のうち、工事が進められていた地下鉄6号線の1期や10号線1期、8号線1期、9号線北区間が完成。開通に向けた試運営が始まる予定で、同市の地下鉄総距離は442キロと、中国最長になる。北京市の政府紙「北京日報」が報じた。
2007年から今年にかけて、北京の地下鉄は総距離114キロから442キロと、毎年平均60キロ増加。北京市基礎設施投資公司(以下、京投公司)の前期計画部・王燕凱・経理は、「この増加の速さは、世界でもまれにみる奇跡」と絶賛している。
■16路線が完全に連結された鉄道網を形成
今月、上記新4路線の試運営が新たに始まり、同市の地下鉄網はさらに70キロ増加。京投公司の統計によると、今年の年末、同市で運営中の地下鉄は累計16路線、442キロになる。駅も265駅設置され、うち、36駅は2以上の鉄道路線が乗り入れる乗換駅だ。
これらのデータを総合した鉄道地図とみると、2号線や10号線1期、2期は地下の「環状線」を形成。13号線も市内の北部で2号線とつながり、環状線を形成している。また、市内の東西を貫通する大動脈は八通線や1号線以外に、地下鉄6号線が加わるほか、南北を貫通する路線として東に5号線、西に4号線がある。さらに北部の8号線と南部の9号線も市内へのアクセスをさらに便利にする。そのほか、昌平線や15号線、大興線、房山線、亦庄線などはニュータウンと市区のかけ橋となる一方、機場(空港)線は北京首都空港の旅客を市内の地下鉄網へと導入している。このように「環状線+碁盤+放射線」という地下鉄網の構図がさらに明晰になっている。
これまで、地下鉄網とは離れる形で運営していた房山線や9号線南区間も9号線の北区間開通により、地下鉄網と連結されたことは注目に値する。これで、同市で運営されているすべての地下鉄が連結されたことになり、乗客は途中で路線バスなどに乗り換える必要がなくなった。