中国人だらけの学校に留学する中国人 「中華街留学」が問題に (2)
専門家は中国人留学生が集中しやすい学校を以下の3タイプに分類する。(1)語学専門学校(2)比較的有名な大学。中国人学生や親の中には、名門校に対するコンプレックスから、より有名な大学へ入学を希望するため、そのような大学への入学申請者は増える一方だ。そのため中国人クラスのようになる率がかなり高い(3)教育の質があまり良くない大学や学生不足に悩む私立大学。これらの大学は、入学条件が緩く、学費が安く、経済的にそれほど裕福でない中国人家庭の子供でも入学できる。また、海外に出る本当の目的が大学で勉強することではないという中国人学生も受け入れる-----。
このほか、海外留学という連鎖の先に、海外の一部大学に対する理解に乏しい中国企業が少なくない事実にも注目すべきだ。帰国留学生を採用する企業が、「知名度が高く、ユニークな特色を持つ」海外大学の卒業者を重視する傾向も、留学生の進学先や専攻科目を偏らせる一因となっている。
■選択肢は留学生が握っている
このような現状に直面し、ある親は「留学しても、子供の英語はレベルアップしていないのでは」と心配し、また別の親は、「大金を注ぎ込んで留学させたが、子供は本当に海外生活から貴重な経験を得て、見聞を広めているのだろうか」と気を揉んでいる。また、「周りが中国人ばかりであろうとなかろうと、とにかく名門校に留学させる」という姿勢を決して崩さない親もいる。ある学生は「留学先に中国人が多い事で、留学生はそれほど孤独を感じていないようだ。そのことに何ら問題はない。海外でどれだけのことを学ぶかは、自分自身にかかっている。周りの人間など関係ない」との見方を示した。利害関係も絡み、喧々諤々(けんけんがくがく)の意見が飛び交っている。
米国大学網のJim Wolfston会長は、「留学を成功させるには、2つの条件をクリアしなければならない。まず、社会に対して深い理解を持つこと、もう一つは、自分の学業に真剣に取り組むことだ」と指摘した。