今月1日、世界で443番目の孔子学院となる「アゴスティーニョ・ネト大学孔子学院」がアンゴラの首都ルアンダで設立された。人民日報が報じた。
全国政協委員・国家対外漢語教学指導小組弁公室(国家漢弁)室長・孔子学院本部総幹事を務める許琳氏は、今年の両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)において、「我々は、困難から逃げることなく学び続け、外国人の考え方や言語メソッドを用いて実践を重ね、中国に関する事柄を明確に説明してきた」と述べた。
世界に中国の故事を紹介することは、孔子学院の使命のひとつである。今年10周年を迎える孔子学院は、それ自身が素晴らしい中国の故事といえよう。ゼロからスタートして、これまでに443校の孔子学院と646カ所の小中学生向け教室が海外に進出、120カ国・地域に開設された。さらに、71カ国400校あまりの大学が孔子学院の設立を申請中で、この中には中国と正式に国交関係が樹立されていない25カ国も含まれる。2013年時点での学生数は85万人、同年開催された各種文化イベントは2万を超えた。孔子学院は「無」から「有」への変貌を遂げ、「小」から「大」へと成長し、国内外の文化交流の輝かしい代名詞となった。
○孔子学院を大学事業に組み入れる海外大学 ポーランド・ヤギェウォ大学のKapiszewski教授は、悪性骨腫瘍(骨のがん)を患い、余命3カ月と診断された。医師は教授に、「休養する」か「自分にとって最も意義があることをする」かの2つの選択肢を提示した。
イラン・カタール・アラブ首長国連邦などの国でポーランド大使を務めた経歴のある教授は、何の迷いもなく、「ポーランド初の孔子学院を創設する」という道を選び、その実現に全てを捧げた。このようにしてクラクフ孔子学院がポーランドに誕生した。「私は孔子を崇拝しており、調和の取れた中国文化に共鳴している。ポーランド文化と中国文化には、類似点が沢山ある。両国が交流を強め、文化の力を利用して国際紛争を解決する糸口を一緒に発見できるよう、切に願っている」と教授は述べた。
「残された命」を孔子学院に捧げた教授の故事は、教授がこの世を去って7年が経過した今でも、学院内で伝えられている。
許琳氏は、「多くの海外の大学が、孔子学院を国際化達成レベルのひとつの基準として見なしている。この点は、知識界、教育界、エリート層の間で幅広く認められている」と指摘した。
米国科学アカデミー(NAE)のC. D. (Dan) Mote Jr.会長は、次の通りコメントした。
孔子学院は世界にとって無くてはならない存在だ!中国は全世界に出て行くべきで、世界も中国を理解しなければならない。このような交流は、世界の未来を左右するものであり、2カ国間の関係に極めて重要であるだけではなく、世界に存在するありとあらゆる国家にとっても重要である。世界は、中国が個人に及ぼす影響をしっかりと認識し、人々が自然に中国と関わりを持てるようになることを願っている。
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