天津大学が独自に開発した水中グライダー「海燕号」がこのほど、南中国海北部の水深1500メートル以下の海域で試験を実施し、中国製の水中グライダーの無故障航行距離、航行時間、垂直降下・浮上の回数、水深などのさまざまな記録を更新し、国外の中国に対する技術封鎖を一挙に打破した。科技日報が伝えた。
この水中グライダーは最新のハイブリッド推進技術を採用し、約30日間に渡り休みなく作業できる。伝統的な自律型無人潜水機(AUV)と比べ、同機は軽量化されており、魚雷に似た外観を持つ。全長は1.8メートル、直径は0.3メートル、重量は約70キロ。同機は浮力駆動、プロペラ推進技術を融合させ、AUVと同じ方向転換および水平運動を実現し、伝統的な水中グライダーと同様、垂直方向の移動能力を持つ。今後の活用において、同機はその小型・計量化された姿により、長時間に渡り海洋動物を追跡し、クジラと遊泳し、データを取得できる。同機の荷重容量は5キロに達し、音響・光学などの専門機器を搭載することが可能だ。同機は海底を自由に動くロボットになり、海洋調査・探査で大活躍できる。
同機は信頼性設計と品質管理を中心とし、水中グライダー全体の動水力学、深い水中での滑走、新型駆動システムの融合といった設計の改善、複数の任務を同時に推進するためのモジュール化の研究などにおいて、独自の革新を実現し、中国製水中グライダーの実用化を推進した。同機は設計上1500メートルまで潜ることが可能で、最長航行距離は1000キロに達する。すでに水中グライダー製品の量産化の条件を整えており、異なる使用者の需要を満たすことができる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年5月23日