「舌で味わう中国2」のナレーションや音楽の形式をふまえた上で、美食の内容を学生寮のインスタントラーメンに置きかえた「舌で味わう宿舍·インスタントラーメン編」という大学生が制作した映像がインターネットで話題を集めている。「舌で味わう中国2」をこのようにアレンジした作品に、多くのインターネット利用者が驚きの声をあげている。北京青年報が伝えた。
もっとも「舌で味わう中国2」の陳暁卿総監督は冷静だ。陳総監督は、ドキュメンタリーにはマニュアルがあるもので、ナレーションは誰でも書くことができる、分析されたのはよいことだと語る。
「北京海淀、太平洋から湿った暖かい季節風が吹き、学生たちが成長する中で、再び学生たちが最も忙しい試験シーズンがやってきた。朝食がもたらす大量の炭水化物は、忙しい学習後の体が求める必要な糖分を補給してくれる」。これは中国青年政治学院の学生が自作した映像「舌で味わう宿舍·インスタントラーメン編」のオープニングのセリフだ。番組「舌で味わう中国2」のナレーションや場面、音楽をそっくり真似たこの短編映像は微博(ウェイボー)で1万回以上転載され、「番組の真髄をよく理解している」とのコメントが寄せられている。
「煮込み肉の麺は、口に入れると滑らかで柔らかく、濃厚な味が広がる。老壇酸菜麺(漬物入り牛肉麺)は爽やかな口当たりで、酸っぱさがあり、大学生の寮に欠かせないアイテムだ」。わずか7分たらずの映像のナレーションはいずれも「舌で味わう中国」のスタイルを踏襲しており、映像の主役である様々な味のインスタントラーメンが登場する。映像の撮影技法も同番組を模倣しており、カメラの前で回転しながら姿を現したかと思えば遠景になった後、インスタントラーメンを乗せた三脚が学生の手の中で動き、傍らの省エネ型ライトがその姿を照らし出している。インスタントラーメンの調理法が同映像の中心的な部分だ。調味料を入れて麺従来の味を残しながら、様々な味付けのされた具を入れて出来上がったスープをいれ、麺表層のコラーゲンを調味料と遭遇させ、コクのあるスープを作る。3分待ち皮蛋ソーセージを切って入れ、最後に白ワインを加えれば、特製のインスタントラーメンの完成だ。
「インスタント麺ができたぞ」という声で、寮の男子学生6人が一堂に集まり、「津々浦々から千年を越えて集結した」とナレーションが入る。
「舌で味わう中国2」では各回の最後に食物を文化に昇華させているが、「舌で味わう宿舍·インスタントラーメン編」ではインスタントラーメンと大学生活を一体化している。最後のナレーションでは「人間の頭の中では、寮のインスタント麺のみが馴染み深く、揺るぎない。それは味覚の測位システムのように、一端は様々な各地に、もう一端は永遠に記憶の奥底に刻まれた大学の寮に結ばれている」と語っている。ネット利用者「小優朵拉」さんは「インスタント麺を光り輝く文化とノスタルジーのレベルに昇華させるとは、まさに真髄を捉えている」、また「令狐磊的雑誌発見室」さんは「第3シリーズは彼らに任せるとよいかもしれない」とユーモラスなコメントを残している。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年5月26日