上海自由貿易区管理委員会の簡大年副委員長はこのほど、「上海フォーラム」自由貿易区特別フォーラムで、「上海自由貿易区の本質は、中国の制度革新の実験田となることであり、制度革新が完了すれば、自由貿易区の成功がもたらされる。自由貿易区の今年の最も重要な課題は、複製・普及可能な制度と管理方法を打ち出すことで、これは第4四半期に発表される見通しだ」と発言した。国際商報が伝えた。
簡氏は、制度革新の中心的内容として、次の二つを挙げた。(1)ネガティブリストの管理方法といった世界共通の規則により、自由貿易区で高基準の投資貿易規則を形成する。(2)高基準の投資貿易規則の制定、政府職能の変化と管理方法の革新により、政府の改革を実現し、審査手続きの重視から監督管理の重視に移る。
簡氏は、制度の革新を政府の行政のスリム化・権限委譲、企業のユーザーエクスペリエンス、国際的な規則、上海の「4つのセンター」の建設と結びつけることで、自由貿易区内の制度革新を実現できるとの見方を示す。
簡氏は、「上海自由貿易区は現在、自由貿易口座制度を開始した。これまでに、投融資・為替の利便化、金利市場化、人民元クロスボーダー決済、外貨管理体制の改革などで、基本的な枠組みを形成している。金融の政策枠組みのインフラが、すでに整えられている。今年の自由貿易区の金融面の重要な取り組み内容は、操作フロー、リスク管理システムの全体的な調整だ。上海自由貿易区の金融改革は、28平方キロメートル内で金融センター、人民元オフショアセンターを建設することではなく、実験田になり、金融政策、製品、基準の実験を行うことを意味する。区の内外の連動が、自由貿易区の発展方向だ。区内の登録と区外の運営をいかに効果的に結びつけるかは、重要な実践面の課題だ」と強調したほか、「上海自由貿易区の設立から8カ月弱になるが、入居企業は9000社に達し、問い合わせ・見学・登録に訪れた人の数は20万人を超えている。自由貿易区における外資系企業の比率は、以前の約4%から10%に上昇した」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年5月28日