李総理は同時に、世界経済フォーラム・アフリカサミットの挨拶でも、中国は無条件でアフリカに金融・人才・技術の支援を提供し、高速鉄道網・高速道路網・地域航空網のインフラ3大ネットワークのアフリカの建設も援助する意向があるとした。
李総理は今年6月の英国訪問中には、中国と英国は原子力発電や高速鉄道などでの協力を推進すべきだと指摘した。双方はさらに、ロンドンとイングランド北部をつなぐ高速鉄道「HS2」の投資への中国の参加の可能性について話し合った。
李総理は米国の議員代表団と会見した際、高速鉄道などの先端技術設備の輸出を今後前向きに進め、米国の交通施設のグレードアップにも積極的に参加したいと述べた。ジンバブエの大統領とも会い、アフリカ諸国の首都と主要な商業都市に高速鉄道を建設するというアフリカ連合のズマ委員長の提案を中国が積極的に支援し、アフリカの工業化推進を援助する意向があることを伝えた。
李総理の「高速鉄道外交」は欧州にも広がっており、進んだ高速鉄道技術を持つドイツとの協力も検討されている。李総理は今月のドイツ訪問を前に、ドイツ紙「ディ・ヴェルト」に署名論文を発表し、合弁会社「一汽大衆」の株式比率を高めたいという独フォルクスワーゲンの要請を中国側は前向きに検討しており、優秀な中国企業のドイツの高速鉄道プロジェクトの入札参加をドイツにも認めて欲しいと訴えた。
多くの業界筋は総理の「高速鉄道外交」について、中国は極めて複雑な地質・地理・気候の条件下ですでに1万kmを超える高速鉄道の建設と運営に成功し、高地や寒冷地向けの列車や砂埃に強い列車、高温や高湿への耐性のある列車などを独自設計しており、中国の高速鉄道の競争力には説得力があるとしている。さらに中国は人件コストや材料コストなどの強みもあり、大規模建設では建設・製造コストを抑えられるメリットもある。
李克強総理は、中国の高速鉄道の長所を様々な機会にアピールし、高速鉄道の「三論」、すなわち先進的な技術と信頼できる安全性という「技術論」、低い価格と高いコストパフォーマンスという「価格論」、豊富な運営経験という「運営論」で世界の人々に中国の高速鉄道を売り込んでいる。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年10月16日