昨年の日本大使賞授与式
12月12日、日本大使館で「中国人の日本語作文コンクール」の表彰式が行われる(主催:日本僑報社・日中交流研究所)。2005年のスタートから今年で第10回を迎えた同コンクールが、各方面から高く評価されている。
「朝日新聞」の古谷浩一中国総局長は「中国で日本語を学ぶ学生の間では、最も権威のある日本語作文コンクール」「地道に進めてきた日中交流の貴重なプラットフォーム」(機関紙「国際貿易」コラム)などと評価。
コンクール受賞作品集の紹介コーナーを連載して30回余りを数える日中友好協会の旬刊機関紙「日中友好新聞」は「作文は、いずれも日本語の水準が高いだけではなく、真剣に日中関係の改善とその将来を考える真情にあふれている」と、応募作のレベルの高さや、応募者たちの真摯な姿勢に注目している。中国人の日本語作文コンクールは(1)「日本ファンを育てること」、(2)「日中の絆」や「アジアの絆」、さらには「世界の絆」の礎を作ること――などを目的に2005年にスタート。この10年で約300の大学から計2万3232人の応募があり、うち受賞者が958人に上っている。
こうした実績などにより、同コンクールは日本と中国において権威性や知名度の点で、その評価を高めてきた。
コンクールは今回、そのテーマを「ACG(アニメ・コミック・ゲーム)と私」「公共マナーと中国人」の2つとした。
若者たちの関心の高さを反映してか、日中関係が依然難しい時期にあるにもかかわらず、今年5月末までの約3週間の募集期間に過去最多となる4133編の応募があった。
厳正なる審査の結果、11月半ばには最優秀賞にあたる「日本大使賞」(1人)、1~3等賞(60人)、佳作賞(95人)の計156人の各賞入賞者が決定。受賞作品集『「御宅」と呼ばれても―中国“90後”が語る日本のサブカルと中国人のマナー意識』は、日本僑報社から刊行された。
主催者の日中交流研究所(段躍中所長)は、「これからも権威と歴史あるコンクールの名に恥じないよう、地道に続けていきたい」と抱負を述べるとともに「来年もまた多くの皆さんにご参加いただきたい」と呼びかけている。
「チャイナネット」 2014年12月11日