中国航天科技集団第六研究院は10日、西安市で「新たな動力をつくり、新たな夢を打ち上げる」をテーマとするイベントを催し、長征シリーズのロケットの200回目の打ち上げを記念した。同研究院科学技術委員会委員長の張貴田氏は、「長征6号ロケットは来年の打ち上げを予定している。ロケットには、第六研究院が開発する新型・大パワー、無汚染液体酸素燃料エンジンが搭載される。同エンジンを使用したロケットの打ち上げは、これが初となる」と述べた。新華社が伝えた。
張氏は、「中国は今後2年間で、3種類の新型長征ロケットの初打ち上げを実現し、第六研究院が開発する新型ロケットエンジンを使用する」と明かした。
張氏によると、新型エンジンは長征ロケットの低軌道への打ち上げ能力を現在の9トンから25トンに、静止トランスファ軌道への打ち上げ能力を5.5トンから14トンに引き上げ、かつ20トン級の長期有人宇宙ステーション、大型宇宙望遠鏡、帰還型月探査機、超大型応用衛星などを打ち上げることが可能だ。
第六研究院第11研究所常規エンジン総体室副主任設計者の張涛氏によると、中国のロケットエンジンは現在、四酸化二窒素と非対称ジメチルヒドラジンを推進剤としており、環境汚染の原因になりやすい。新型ロケットエンジンは液体酸素燃料と液体水素・液体酸素を推進剤とし、グリーン・エコロジー・無毒という長所を持つ。また新型エンジンは推力も改善され、1基当たりの推力は従来のエンジンを約50%上回る120トンに達する。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月11日