鉄道車両メーカーの中国南車は3日、同社傘下の戚墅堰機車車両工芸研究所が開発した「CRH380Aギアボックス駆動装置」が、中国科学技術部(省)の2014年国家重点新製品計画に指定され、政府特別補助金を獲得したことを発表した。新華網が伝えた。
ギアボックスは、ギア、筐体、軸受け、潤滑装置などで構成される、高速列車の動力伝動装置で、モーターの動力を列車に送るコア部品の一つだ。一般的には、線速度が毎秒25メートルを超えるものが、高速ギアボックスと呼ばれる。列車の時速が200キロから380キロに加速された場合、ギアボックスの線速度は毎秒35メートルから70メートルに変化する。これほど高速の回転は、ギアボックスそのものの性能、ギアの噛み合わせ、筐体の密封性・信頼性などに、非常に高い要求を突きつける。
同研究所は過酷な運行環境に対応するため、高原・寒冷地仕様のギアボックスに専門的な設計を施し、筐体・ギアの材料、軸受けの配置、軸受けの選択、潤滑性・密封などに的を絞った設計を施し、シミュレーション・分析を行った。製品は台上試験、中国鉄路総公司のプラン審査・技術審査に合格し、高原・寒冷地の線路上の車両を使った試験の許可を得た。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年12月5日