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日本を誤った道に導く「アベノミクス」 的外れな「三本の矢」 (2)

人民網日本語版 2014年12月26日10:46

日本のグローバル企業のベテラン戦略立案者を務める成玉麟氏によると、「アベノミクス」のような常道から外れたやり方で予期が満たされなければ、安倍政権への各界の信頼は一気に下がる可能性がある。

今年4月に消費税が8%に引き上げてから、各種経済データは芳しくない。内需は縮小し、家庭消費は下がり、輸出は減少し、輸入は増加している。「アベノミクス」の副作用は市場の想定を超え、日本政府と日銀にも不安を呼び起こしている。

「第二の矢」は、予算を補充し、国家財政の手段によって、経済や市場への政府の有効供給を増加し、経済を刺激することだった。2年で10兆円余りが「社会保障」「災害復興・防災」「地方経済活性化」などの分野に投入された。だが建築業の深刻な人手不足や建材価格の高騰で、公共工事は特に地方で計画通り進まず、経済刺激の効果は弱かった。

前借りで食いつなぐようなこのやり方には、国際的からも疑いの目が向けられ始めている。国際格付け機関のムーディーズは日本国債の格付けを1段階引き下げた。フィッチ・レーティングスも日本の国債を格下げし、見通しを「ネガティブ」とした。日本政府の無闇な国債発行と償還能力の低下が格付け引き下げのきっかけとなった。

「第三の矢」は経済成長戦略である。昨年打ち出された第一弾の経済成長戦略は、大企業や大都市を支援し、強い企業をさらに強くすることを特徴とし、中小企業は配慮されていなかった。今年の第二弾は、「地方経済と中小企業の活性化」を核心としたものとされたが、平凡な政策を羅列しただけという印象を与えるものとなった。「第三の矢」は飛ばないのではないかという声も上がった。朝日新聞の特別編集委員の星浩氏は、世界経済が回復の兆しを見せない限り、日本経済の復活の見込みは低いと見ている。「第一の矢はすでに限界に来ている。政府が発行する国債の7割を日銀が引き受けているのは異常だ。第二の矢の財政政策も、日本の年間予算90兆円のうち40兆円は借金である現状でさらに借金するのは難しい。公共工事を拡大しようにも、労働力不足では難しい。第三の矢が放たれなければ経済を好転させることはできない。だが産業構造の改革を進めようとすれば、自民党とその支持層との利益関係に対立が生まれる。痛みを伴う改革の推進は困難だ」

衆院選勝利後、安倍首相はすぐに「アベノミクス」継続を宣言した。だがこの経済政策はもう賞味期限切れにも見える。円安が継続し、国際原油価格が下落しているのに、日本経済は第2・第3の2四半期連続の縮小となり、「自律的景気後退」と呼ばれる状況に陥った。華々しい株式市場の影で開き続ける格差、円の信用の下落、庶民に行き届かない利益。本当の経済回復がいつ来るのか、不安の声が高まっている。(編集MA)

「人民網日本語版」2014年12月26日


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