今年に入ってから、国内消費市場の運営状況は全体として基本的な安定をみせた。
月別にみると、最近は消費の伸びが安定しつつ緩やかになっている。10月の社会消費財小売総額は2兆4千万元(約46兆1238億円)で前年同月比11.5%増加し、物価要因を考慮した実質では10.8%の増加だった。累計をみると、消費の伸びは基本的な安定を維持したといえる。1~10月の社会消費財小売総額は前年同期比12.0%増加し、上半期の水準を基本的に維持した。投資増加率が継続的に鈍化する中、消費が経済成長にとっての「安定装置」の役目を果たしている。
・アジア太平洋向け輸出急増
2014年10月の輸出入額は2兆2664億元(1元は約19.3円)に上り、前年同期比8.4%増加したことを明らかにした。アジア・太平洋向け輸出の伸びが急速で、東南アジア諸国連合(ASEAN)、韓国、欧州連合(EU)からの輸入が引き続き急増傾向を維持した。
米ドル建てで計算した場合、10月の対外貿易の運営には次のような特徴がみられた。
第一に、アジア・太平洋地域向けの輸出の伸びが急速で、ASEAN、韓国、EUからの輸入が引き続き急増した。
第二に、加工貿易の輸出入の伸びが鈍化し、一般貿易の輸出が引き続き低迷した。
第三に、一部の大口商品の価格低下幅が大きかった。
第四に、東部地域の輸出伸びが鈍化し、中部地域の輸入の伸びが加速した。
第五に、民間企業の輸出の伸びが国有系企業と外資系企業を上回った。
・実行ベース外資導入額、前年同期比1.3%増
今年10月、中国で新規設立された外資系企業は1992社で、前年同期比8.7%増加した。実行ベース外資導入額は85億3千万ドルで同1.3%増加、増加率は9月期を0.6ポイント下回った。
主な国と地域の対中投資は全体的に安定を保った。今年1-10月、韓国の対中投資は32億9千万ドル(同26.4%増)、英国の対中投資は11億8千万ドル(同32.4%増)に達し、増加率が比較的高かった。一方、日本の対中投資は36億9千万ドル(同42.9%減)、米国の対中投資は23億2千万ドル(同23.8%減)となり、いずれも大きく減少した。このほか、EU28カ国の対中投資は53億8千万ドル(同16.2%減)、ASEANの対中投資は54億1千万ドル(同15.2%減)だった。
中国製造業の外資導入額の割合は低下しているが、サービス業の外資導入額は増加を続けている。今後、外資の対中投資はサービス業に向かうだろう。
・対外投資が18%増加 対日128%増
今年1~10月には国内の投資家が世界の154カ国・地域にある海外企業4977社に直接投資を行い、投資額は累計818億8千万ドル(1ドルは約118円)に上り、前年同期比17.8%増加したことを明らかにした。前年10月に行われた大規模プロジェクトの影響により、ロシアへの投資が78.8%減少した。
今年1~10月の国内投資家による154カ国・地域の企業4977社への直接投資は累計5031億5千万元(1元は約19.2円)に達した。米ドル建てで計算すると818億8千万ドルで同17.8%増加した。
1~10月の大陸部から香港地区、東南アジア諸国連合(ASEAN)、欧州連合(EU)、オーストラリア、ロシア、日本など7つの主要エコノミーへの投資は608億2千万ドルに上り、同期の対外直接投資全体の74.2%を占めた。
1~10月の地方企業による対外直接投資は323億9千万ドルで同33.1%増加し、同期の対外直接投資全体の39.6%を占め、割合が前年を4.6ポイント上回った。
(編集JZ)
「人民網日本語版」2014年11月27日