中央経済政策会議がまもなく開催となる中、中国の来年の経済成長目標が何パーセントに設定されるかが、各機構や国内外世論で話題となっている。各大型金融機構は報告書で「数字当て」を競っているが、成長目標は7%との予想が各報告の「共通認識」となっている。新華網が伝えた。
あるアナリストによると、改革の深化を決意した中国政府は、GDP成長率の小数点以下にはこだわらないだろうと見ている。安定した成長を保つと同時に改革促進や構造調整を進めることは、来年も引き続き経済事業の重心となる。成長率の速度ではなく質を重視し、発展方式の転換を通じてより質の高い成長を実現することこそ、改革の全面的深化を進める中国にとって本当に必要なことだと言える。
このため来年の経済目標がいくらに設定されるとしても、「高速成長から中高速成長への転換」「経済構造の絶えざる改善とグレードアップ」「生産要素や投資から革新への成長駆動力の転換」という中国経済の「新常態」(ニューノーマル)を反映し、これに適応したものであるはずだ。
「中国経済は今後も一定速度の安定した成長を維持するが、成長目標は容認される限りの範囲で引き下げられるかもしれない」。中国社会科学院の汪同三学部委員は、外部環境がまだ際立った改善を果たしておらず、内部の下方圧力が大きい状況下では、成長目標を少し引き下げるのは合理的な選択だと見ている。
興業銀行のチーフエコノミストを務める魯政委氏は、高すぎる経済成長目標を設定しないことは、構造調整と改革の効果発揮の余地を高めることになると指摘する。だが目標は低すぎてもならず、最低限の発展と安定の必要性を満たすことを保障しなければならない。その間を取るための鍵となる変数は、就業状況に対する中央の判断にある。
「高速成長から中高速成長への転換」は、中国経済の「新常態」の大きな特徴である。成長率低下を見かけの特徴とする「新常態」は経済法則に合致しているが、成長が不要というわけではなく、経済が「ハードランディング」していいということにはならない。中国経済の「新常態」とは、「ソフトランディング」の態勢で質の高い成長の軌道に入っていくことを意味する。