大げさではなく、日本でトイレに行くと、身も心も喜びを感じる。一方、中国のトイレは、家や高級デパートを除けば、お世辞にも褒められない、ひどい環境のトイレが少なくない。これには、管理の問題のほか、観光客自身のマナーの問題も存在する。
海を渡って便座を買い、日本の電化製品の技術に執着することは、全体のごく一部しか目にすることができない。ならば、日本の「清潔で、美しく、人に優しい」という「トイレ文化」を学んだほうがいい。
いわゆる日本の「トイレ文化」には、日本製品のきめ細やかな精神や日本人の清潔や美と融合した遺伝子の特性が隠されている。海外の観光客が訪日した際に、カメラ、精巧な腕時計、セラミック包丁などが必ず購入する商品だ。高品質の象徴である「メイド・イン・ジャパン」は、一つの便座にしても、多機能を備え、使用者のさまざまな期待を満足させる、あるいは期待をはるかに超える。まさに、ユーザー本位の、人に優しい商品を生み出す思考がそれを支えているのだ。
トイレを清潔にすることは、人々の心身をリラックスさせる。これは、清潔を追求する文化がなせるものだ。日本人は見た目を非常に気にする。タクシーの運転手はスーツにネクタイを締め、道路は清潔で、川の水は澄んでいる。もちろんトイレも例外ではない。