2015年6月3日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

中国人の海外消費、年間19兆円超 集中型消費はなぜ起こるか (2)

人民網日本語版 2015年03月13日11:15

第一に、集中型消費の原因は、収入の高低にかかわらず、消費者の構造の類似性にある。世界観光都市連盟の発表した「中国国民出境(都市)旅行消費市場調査研究報告」によると、中国人海外旅行者の一人当たりの月収の平均は1万1512元で、そのうち1980年代生まれが半数を占める。若者はもう「中国大媽」(中国のおばさん)を笑ってはいられない。これらの若者の多くは、勤務年数が限られているために休暇期間には限りがあり、消費能力は一定程度高く、収入水準も似通っている。

このことからわかるのは、過去に国内で消費水準が低かった時に出現した集中型消費の原因は収入が低いことにあるだけではなく、「みんなの収入が低かった」ことにあったということである。また現在の海外消費での集中型消費の原因も収入が高いことにあるのではなく、「みんなの収入が同じくらい高い」ことにある。

第二に、中国の海外旅行ブームはまだ初期段階にあり、海外に行って何をするか、何を買うかを考える時、どうしても他人に習うケースが多くなる。個性的な旅行や消費はまだ目立たない。

1兆元の購買力が海外に向けられていることには、政府も企業、メディアも目を向けなければならない。高虎城部長は、同一商品の国内外での価格差の原因について、関税と流通、海外での定価制の3つを指摘している。高部長はこの3分野での取り組みも言明しており、将来は改善が期待される。(編集MA)

「人民網日本語版」2015年3月13日


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント

空又 覚造   2015-03-1360.52.92.*
  中国人の海外消費,年間19兆円超-集中型消費について この論考は面白かった。こういう文章を日本で見かけることはほとんどなくなった。いくら中国人観光客と言えど,このような論考を日本で買うことはできないだろう。 さて,お正月に海外旅行して中国の方がドルからロ-カル通貨に両替している姿をお見かけした。一人や二人ではない。元からロ-カル通貨に直接交換できる国情なので,ドルを利用すれば手数料が2倍かかるのではと考えてしまった。 日本国内へ中国人が観光と買い物を兼ねてみえられるので,日本の小売り業や観光地は儲かるので,影が薄うなった日本経済に大きなよい影響を与えてくれることに感謝申し上げたい。 ところで,貴国とロシア国で「元」の取引が10倍にも増えたというニュ-ズを見かけた。8倍だったかもしれない。いずれにしても「ドル」を経由しない取引・貿易決済と言うことであろう。 そこで思うのだが,「日本円」と「元」とは両替手数料がまだ高いとしても,直接交換可能であるから,「ドル」を必要としない。かくして世界各地に1万「元」強をもった中国人観光客が訪れれば,「ドル」を使わない決済,商取引がますます行われるのではないかと推定する。その結果,ドル中心の交易が減ることを期待したい。 私たち日本人が米国以外に行くとき,なぜ米ドルを尊重しなければならないか。そんな馬鹿げた話をなくすために,19兆元が呼び水となることを期待したい。

アクセスランキング