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中国人の海外消費、年間19兆円超 集中型消費はなぜ起こるか

人民網日本語版 2015年03月13日11:15

商務部(商務省)の高虎城・部長は両会(全国人民代表大会と全国政治協商会議)の記者会見で7日、中国の昨年の大陸部外での消費が大まかな統計で1兆元(約19兆円)を突破したことを明らかにした。驚くべき数字のように見えるが、海外旅行者数が昨年、年間延べ1億人に達したことを考えれば、一人当たりの消費は1万元で、それほど常軌を逸した数字とも言えない。新華網が伝えた。

「ここ2年、中国人の国内外の消費には興味深い動きがある。国内では消費の個別化と多元化が進んでいる一方、国外での消費は単一化と集中化を続けている」。1億人の海外旅行者が同じ商品を買っているとすれば、こちらはちょっと常軌を逸している。

集中型の消費は、昨年の中央経済政策会議でも話題となった。集中型消費が起こる時には、消費者の他者を模倣しようとする志向が強く、各自の独創的なアイデアは目立たず、限られた商品が一定期間に過剰な人気を集める。

21世紀の初めにはスポーツウェアが大流行し、中国のどこに行っても国産ブランド「李寧」(Lining)の姿が目立った。集中型消費は、消費能力が低い時に生じやすいとされる。住民の収入が高まり、収入区分がはっきりし、商品の供給とサービスが豊かになると、消費の多様化・個別化が進む。国内市場ではこの消費の集中の段階はすでに過ぎたとされる。

だが高虎城部長の指摘した通り、国内外の事情は対照的である。フランスに行けば香水、スイスでは時計、ニュージーランドでは羊オイル、日本では家電と便座。一人1万元の高い消費能力を持つ海外旅行者がなぜ、消費能力が低い時の特徴である集中型消費に走るのだろうか。


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コメント

最新コメント

空又 覚造   2015-03-1360.52.92.*
  中国人の海外消費,年間19兆円超-集中型消費について この論考は面白かった。こういう文章を日本で見かけることはほとんどなくなった。いくら中国人観光客と言えど,このような論考を日本で買うことはできないだろう。 さて,お正月に海外旅行して中国の方がドルからロ-カル通貨に両替している姿をお見かけした。一人や二人ではない。元からロ-カル通貨に直接交換できる国情なので,ドルを利用すれば手数料が2倍かかるのではと考えてしまった。 日本国内へ中国人が観光と買い物を兼ねてみえられるので,日本の小売り業や観光地は儲かるので,影が薄うなった日本経済に大きなよい影響を与えてくれることに感謝申し上げたい。 ところで,貴国とロシア国で「元」の取引が10倍にも増えたというニュ-ズを見かけた。8倍だったかもしれない。いずれにしても「ドル」を経由しない取引・貿易決済と言うことであろう。 そこで思うのだが,「日本円」と「元」とは両替手数料がまだ高いとしても,直接交換可能であるから,「ドル」を必要としない。かくして世界各地に1万「元」強をもった中国人観光客が訪れれば,「ドル」を使わない決済,商取引がますます行われるのではないかと推定する。その結果,ドル中心の交易が減ることを期待したい。 私たち日本人が米国以外に行くとき,なぜ米ドルを尊重しなければならないか。そんな馬鹿げた話をなくすために,19兆元が呼び水となることを期待したい。

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