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日本のTwitter文学賞に中国の閻連科氏が選ばれる (2)

人民網日本語版 2015年03月27日08:43

■閻連科の作品はなぜ日本の読者に受けたのか?

「愉楽」はなぜ日本の読者に受けたのか?これについて、田原氏は、「おそらくいくつかの要因がある」と分析する。「閻連科氏の人間性に対する深い描写やメタファーの深さ、現代中国の現実の思考に対する独特の想像力と構造や虚構を生み出す能力が日本人に衝撃を与えた。当然、閻連科氏が昨年フランツ・カフカ賞を受賞したことも関係がある。これによってより多くの人が閻連科氏という作家に注目した。このほか、出版社の宣伝や売り方も関係がある。出版社は「愉楽」を名作作品として売り、定価を3888円という非常に高い金額に設定したが、それでも読者からの人気を博した。

■中国文学はなぜ日本読者からあまり受け入れられないのか?

中国文学が日本において長期間マイナーなジャンルに甘んじている要因について、田原氏は、「文学そのものから見ると、中国人作家の小説は、ちまちまとしていて、視野が広くない。このほか、翻訳も一つの問題になっている」として、「一部の中国人作家の言葉は素晴らしい。しかし、それだけに過ぎない。小説においてより重要なのは構造だ。無限で壮大で巨大なのにつけこむ隙がない構造。さらに、普遍的な内容と虚構を生み出す能力が大作家と普通の作家との違いだ。これは、母国語を越えた時に、よりはっきりと表れる。中国の小説は、想像力と構造、ストーリーテリングの面で世界の最高水準に達していない。多くの中国人作家は母国語ではうまく書けていても、翻訳を通した時、その良さが消えてしまう。それは、二流の小説で、虚構を生み出す能力に劣り、外国人読者の期待の高さに到達していないことを示している」と語る。


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