中国文物報社と中国考古学会は9日午後に記者会見を開き、2014年度10大考古新発見を発表した。新発見には歴史順で、(1)広東省鬱南県磨刀山遺跡と南江流域の旧石器地点群、(2)河南省鄭州市の東趙遺跡、(3)湖北省棗陽市の郭家廟曾国墓地、(4)雲南省祥雲県の大波那墓地、(5)浙江省紹興市上虞区の禁山初期越窯遺跡、(6)西蔵(チベット)自治区阿里(ガリ)地区の故如木墓地と曲踏墓地、(7)内モンゴル自治区正鑲白旗の伊河淖爾墓群、(8)河南省の隋代回洛倉・黎陽倉食糧庫遺跡、(9)北京市延慶県大荘科郷の遼代鉱山・冶金遺跡群、(10)貴州省遵義市新蒲鎮の播州土司墓地――が含まれる。人民日報海外版が伝えた。
中国考古学会の王巍理事長は、「紀元前の文明はかつて発掘調査の中心的な内容であったが、近年は秦・漢代以降の時期の発掘調査が大半を占めている。今回の最終審査に進んだ25のプロジェクトも同様だ。今回の考古新発見の形式は多様で、墓、食糧庫、鉱山・冶金遺跡などがあり、中国の考古学的特徴を全面的に反映した」と説明した。
今回の審査の対象となった一部の新発見には、驚異的な内容が含まれた。中国社会科学院歴史学部主任の劉慶柱氏は、「北京市延慶県大荘科郷の遼代鉱山・冶金遺跡群は、科学技術が古代においても現代においても最大の生産力であることを証明した。遼の滅亡後に西遼国が誕生し、古代中国の製鉄技術の西洋への伝播を担った。漢から六朝に至る時代の浙江省紹興市上虞区の禁山初期越窯遺跡からは、現在発見されているうち最も古い青磁器が発見されている。これは原始的な磁器ではなく正真正銘の磁器であり、歴史を塗り替えた。北魏の内モンゴル自治区正鑲白旗の伊河淖爾墓群からは、中央・西アジアおよび欧州からの舶来品が出土し、草原シルクロードの研究に貴重な実物の資料を提供した」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月10日