米アップル社は同社の財政年度第2四半期(1月1日-3月29日)の売上高が135億6900万ドル(1ドルは約118.8円)に上り、前年同期比32.7%増加したが、韓国のサムスン電子は4四半期連続の利益減少という苦境に陥っている。サムスンがこのほど発表した第1四半期(1-3月)の財務報告によれば、純利益は4兆6千億ウォン(約43億ドルに相当、1ウォンは約0.1円)で同39%減少し、営業収入も同12%減少して47兆1千億ウォンにとどまった。「北京商報」が伝えた。
サムスンの収益力が低下した主な原因は、営業収入の主力を担う携帯電話事業の利益の大幅低下にあり、同期の利益は前年同期の6兆4300億ウォンから2兆7400億ウォンに激減した。これと明らかな対照をなしているのはアップルで、スマートフォン「iPhone」(アイフォーン)の同期の販売量は6117万台で同40%増加し、アナリストの予想を上回った。
注目に値するのは、ライバル関係にあるサムスンとアップルが世界最大のスマホ市場である中国で氷と火のようにまったく異なった境遇にいることだ。1~3月にアップルは中華圏で168億2300万ドルの利益を稼ぎ出し、前年同期比71%以上も増加した。アップルにとって中華圏はアメリカ大陸に続く2番目の収入源となっている。一方、サムスンは中国市場における営業収入の具体的な数字を出していないが、第三者の市場調査会社GfKがまとめた調査報告によると、サムスンはここ6カ月間、中国市場で持続的な低下傾向をみせているという。
今年3月、中国のスマホ販売量(実質)の上位2位には現地メーカーの華為とアップルが並び、華為のシェアは13.57%、アップルは12.37%に達した。サムスンは3位で10.15%だった。このことが意味するのは、中国携帯電話市場におけるサムスンのトップの座がすでに他社に奪われたということだ。
利益が連続で低下する中、サムスンは次世代の主力機種「S6」、「S6 Edge」に厚い期待を寄せるが、業界では見通しは甘くないとの見方が広がる。スマホ市場が成熟に向かい、成長の余地が縮小する環境にあって、S6の業績アップ効果は非常に限定的だろうというのがその理由だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年4月30日