大疆創新の邵健夥副総裁は「もし、大疆創新の成功の要因を分析するとしたら、最も大切なのは、常に製品開発に専念してきた大疆の企業態度だ」とし「大疆は完全に自社独自の技術革新力によって製品を生み出し、それによって国内外のユーザーの評価を得てきた」と語る。
■最高を追求する創始者
大疆創新は香港科技大学の大学院在学中だった汪滔氏が2006年に設立した。指導教授の支援の下、汪氏と同級生2人が正式に大疆創新を設立し、ヘリコプター用飛行制御装置を研究開発した。会社の創設期の従業員の人数は、5、6人で、深センの80平米のマンションの部屋を借りてオフィスにした。このような状況でのスタートだったが、自動的に空中停止できる技術の商品は当時非常に珍しく、一つの商品が20万元(約386万円)で売れるなど多くの利益を生み出した。しかし、汪氏は、「これは、僕の目指している方向性とは違う。価格が高すぎる商品は、市場が限られる」という見方を示し、「もっと多くの人が使えるようになる商品にしたい」と考えた。
そこで、創業間もない大疆創新は利潤率が最高の時に、自主的に企業のモデルチェンジを図り、価格単価を下げた。2015年の年初、会社の年会で、汪氏は「大疆創新の企業理念」を発表した。「情熱的に最高の製品を追求して志を実現させ、誠実に本物の製品を追求する」。これは、大疆の社員は溢れるような情熱をもって最高の製品を追求し続けながら志を実現させ、外部の虚像によって邪魔されたり、誘惑されたりすることなく、誠実に地道に事業を行っていくことを意味している。
■革新を奨励する環境