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「黒塗りメイク」騒動、日本の外国人は永遠に「外人」のまま

人民網日本語版 2015年05月08日13:34

6年前、日本の有名な声優、山寺宏一が人気バラエティ番組「ものまねバトル」でアフリカ系アメリカ人ジャズシンガー、ルイ・アームストロングに扮するため黒塗りメイクをしてものまねを披露した。その後、山寺氏が米国のジャズシンガーへの尊敬の念を表すために黒塗りメイクをしたと語った時、日本在住10年になるアフリカ系アメリカ人作家のベイ・マクニール氏は怒りをあらわにしたが、同時に「こんなことで時間を無駄にしたくない」と語った。

先月、影響力の強いフジテレビの音楽番組の収録に参加した人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」と1980年代に黒塗りメイクで音楽活動を行い、大ブームを巻き起こした「ラッツ&スター」が黒塗りメイクで共演する画像が公開された。

マクニール氏はこのショッキングな行動に、ついに堪忍袋の緒を切らし、ネットサイトで「黒塗りメイク」に反対する署名活動を起こした。全国的な番組でアイドルが日本の若い世代に向けて無知をさらすことが我慢ならなかったからだ。

これに対し米ニュースサイト「Vox」は、「このような人種主義的な事件がもし米国で起これば、視聴者は驚愕するだろう。しかし、良好な教育を受けた日本の視聴者は単に儀礼的な拍手を送るだけだった」と報道した。また、その原因については、「恐らく、人種的な純潔性に過度にこだわる民族のため、人種差別を解決する能力を持っていないのだろう」と指摘した。

米アイビータイムズ(The International Business Times)紙によると、ニューヨーク・タイムズの駐在員田淵広子氏と米Wired誌のダニエル・フィトウ氏がツイッターで強く抗議したことから、駐日米国大使のキャロライン・ケネディがフジテレビに回答を求める公開書簡を送ったという。

フジテレビは3月7日の番組放送の際に、全体的なことを考慮して、物議を呼んだシーンをカットして放送した。

マクニール氏は、「この過程において自分がどれほどの役割を果たしたかはわからないが、テレビ局の対応には安堵した」と語っている。しかし、心の中では、黒塗りメイクは単に日本の人種差別の氷山の一角に過ぎず、一通の請願書で解決できるような問題ではないと考えている。

テンプル大学ジャパンキャンパス社会学部のカイル・クリーブランド准教授は、「黒塗りメイクは日本の政治や社会の大きな問題を象徴している。ここでは、人種の多様性は認められず、尊重されない」とVoxに寄稿している。日本は民族の多様性が世界の国々の中でも最も低く、日本の人口の98%が日本人だ。

ジャパン・タイムズは、「黒塗りメイクが人種差別と定義されるかどうかにかかわらず、日本人の排他性は世界的によく知られている」と指摘し、「ジャパン・フォーカス」サイトも、日本人の外国人に対する差別は根が深いと認めている。


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