中国国際経済交流センター経済研究部の徐洪才部長は、「こうした資金の大幅な増加は主に『1ベルト、1ロード』(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)戦略の積極的な影響によるものだ。『1ベルト、1ロード』戦略は外資系企業の間で対中国投資ラッシュを引き起こし、外資系企業は中国のこれからの経済を高く評価するようになった」と分析する。
▽VW、クライスラーなどは対中投資を増額
一部の先端製造業は海外からの投資額を順調に伸ばしている。フォルクスワーゲン(VW)、クライスラー、ロシュ、エアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ、ボッシュ、アマゾンといった有名多国籍企業が引き続き対中投資を追加し、富士康、宏達といった加工貿易企業が中部・西部地域で引き続き投資を拡大する。通信設備・コンピューター・その他電子設備製造業の実行ベース外資導入額は同9.9%増加し、交通輸送設備製造業も同2.4%増加した。
徐部長は、「中国の消費力の向上にともない、自動車市場にはまだ成長の余地があり、アマゾンを代表とする通信販売産業も巨大な潜在力をみせる。こうした分野の成長の潜在力も外資系企業に高く評価されている」と分析する。
中部・西部地域での加工貿易への投資が拡大しているところから、産業移転の動きが見て取れる。こうした地域は東部地域よりも人件費と土地代が安く、インフラ建設の発展により現地の交通の利便性が増しており、こうしたことがこの地域への投資に対する外資系企業の信頼感を高めた。
同部のデータによると、現代型サービス業分野は外資導入の伸びが大きく、1~4月の実行ベース外資導入額は281億4千万ドルで同24.8%増加した。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年5月13日